井口教育論「温・凛・厳・畏」の躾とは

寺子屋「きのねっこ」は九州大学医学部名誉教授である井口潔先生の教育論を軸に運営しております。最初は厳しい、と捉えられるかも知れませんが、ゆくゆくどんどん楽になるのが井口教育論であり教育法です。そこで、井口教育論について、沢山の方から質問されますので、記事にしてみますね。

「温・凛・厳・畏」の躾とは

人間が産んだ子どもは「人間」の子ではなく、獣性の脳を持つ「ヒト」の子である。「ヒト」とは、巨大脳を持つ類人猿であり、「人間」は、心で生きる生き物。

その「ヒト」は、生後0才から10才の間の子育て、則ち躾と教育によって感化され、心を持つことによって「人間」となる。人間の心は、10年の生理的早産なのである。

では「ヒト」の子を「人間」にするにはどうすればいいのか。

良き自意識(うまく生きる。ではなく良く生きる)を持たせること。

その為に自己抑制力・欲望の断念の訓練を行う。

①生後すぐのリリーシング(母と子の微笑の交換)で、親子の絶対的信頼関係を築く。

②絶対的信頼関係のもと、「温・凛・厳・畏」の躾による感化で自分に気付かせる。

③正しい躾により、脳のニューロン回路を正しく設定することで自己抑制の力が生まれ、このニューロン回路は3才頃までに80%出来上がり、10才頃には大人並みになる。

心の容器は大脳である。

「ヒト」は大脳という容器を作るが、「人間」はその中身である脳を作る。

良くも悪くも、己の心は自分で創る!

寺子屋きのねっこはこの「己の心は自分で創る」の言葉を井口先生から頂いて、塾訓にしていおります。